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工夫で大体どうにかなる

このブログが提供するもの:1.工夫の紹介 2.心からのシャウト 3.その他

「KiVa」フィンランド生まれのいじめ問題対策

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photo credit: blinkingidiot via photopin cc

 

KiVaというのをご存知でしょうか? 教育先進国フィンランドにあるTurk大学が、フィンランド政府に要請され開発したイジメ防止プログラムです。

 

現在、フィンランドの約90%の初等学校が取り入れており、イジメ問題に大きな効果を出しています。

 

イジメ対策プログラム自体は多くの国でも開発されていますが、KiVaはいくつかの非凡な点により、フィンランド外でも導入され、その力を発揮しています。

 

イジメ問題の被害は深刻で、早急な対策が必要です。KiVaの傍観者に焦点を置いた戦略は、イジメの被害軽減と防止を可能にします。また、プログラムの研究に基づいたシステマチックなメソッドはその戦略を確実に現実の物とします。

注:この記事での”イジメ”は、主に先進国の学校でのイジメを意味します。

 


 

そもそもイジメ対策が必要な理由

 

イジメが与える悪影響は被害者はもちろん、加害者、さらには傍観者にも及びます。

 

被害者が主に受ける影響:

精神障害(うつ症、不眠症など)

健康不良

学業への参加意欲の低下

 

 

加害者が主に受ける影響:

精神の不安定化 (主に大人になってから)

アルコールやドラッグを多用する傾向 (主に大人になってから)

パートナーや家族に対して虐待する可能性の上昇

 

 

傍観者が主に受ける影響:

精神を原因とする肉体的不調 学業への参加意欲の低下 (主に大人になってから)

アルコールやドラッグを多用する傾向

 

イジメが発生し適切な処置がなされない場合、全ての関わった子供が上記の影響のいずれかを受けることになります。

 

将来の社会を支える子供たちがそれらの悪影響を受けならが育つのは大きな損失です。 なので、確実に出来るだけ多くのイジメを防ぎ、被害を最小限に抑える対策が必要です。


 

KiVaの戦略

 

KiVA開発グループによると、多くの場合イジメが発生して続く原因は、イジメがグループ内での地位の向上と維持のための戦略として優れているからだそうです。

 

反撃できない相手を対象とするイジメは、少ないリスクでグループ内(クラスなど)の傍観者たちに力の誇示ができます。そして、多くの場合その行動は傍観者たちによって好意的に取られ、加害者の地位向上に繋がります。

 

 

逆に、もしイジメを通じて力を誇示しても傍観者たちが否定的反応を示せば、戦略としてのイジメの価値が減り、イジメは続きづらくなります。

 

 

さらに、傍観者たちが被害者に対して協力的姿勢を示せば、イジメはもやは愚策となり続かないでしょう。

 

 

なので、KiVaは「イジメの存続は、傍観者の反応で決まる」という考えにもとづいて傍観者たちへの教育を中心とします。

 


 

メソッド

 

 

傍観者たちのイジメへの否定的姿勢と被害者への協力的姿勢を確実なものとするため、Universal actionというのが開発されました。

 

さらに、傍観者への教育によるイジメ対策と防止だけでなく、加害者と被害者たちへの直接的介入として、Indicated actionも開発しました。

 

 

Universal actionには、全員のための介入として、Student lessons と Computer gameがあります。

 

 

KIVaを導入した学校は年10回のStudent lesson を行い、傍観者たちによるイジメへの影響、被害者の悲惨の状況、そして被害を伴わずに被害者に協力する方法などを教えます。

 

Computer gameでは頻繁に上記のことなどをゲームを通して学びます。

 

この2つのUniversal actionにより、生徒全員がイジメが発生したときどうすればいいのかを学びます。

 

Indicated actionでは、プログラムの一環として訓練を受けた教師たちによる個別面談などが行われ、加害者と被害者への確かのケアも行われます。

 


 

まとめ

 

・イジメは直接の被害者はもちろん、加害者、傍観者へも深刻な悪影響を与えるので対策が必要。

・傍観者たちのイジメに対してどう反応するかがイジメの存続に大きな影響を与える。

・KiVaは生徒全体を対象した活動で子どもたち自身にイジメに対してどのように行動すればいいのかを教え、被害者と加害者のみを対象とした活動で当事者たちのケアをする。

 

このプログラムはフィンランド国外でもイギリス、オランダ、スウェーデン、アメリカなどで試験導入がすでに始まっており、目覚ましい結果を上げています。

近い将来、世界のイジメ問題は大きく減少しているかもしれません。

 


 

References

http://www.doria.fi/bitstream/handle/10024/77007/AnnalesB350Karna.pdf?sequence=3

http://www.utu.fi/en/news/news/Pages/kiva-school-anti-bullying-programme-succeeds-in-the-netherlands.aspx

http://www.stopbullying.gov/at-risk/effects/

http://www.oph.fi/download/143565_Kristiina_Laitinen_Pestalozzi_KiVa_04_10_2012.pdf

http://www.educationworld.com/a_admin/rubin/effective-bullying-prevention-program.shtml